★第40〜50話
※日本地上波放送順に紹介してゆきます(傑作選収録エピソードは割愛)

★甘い罠には痛いトゲがあるものなんだ
(The Female Factor)
日本地上波放送第40話/本国第1シーズン第2話

<あらすじ>
 政界に顔がきくチャールズ卿の車の前に、若い女がわざと身を投げる。サラという名の彼女を助けたチャールズ卿は、彼女と関係を持ってしまう。が、実は彼女は“美人局”だった。その頃、サラと同じ売春組織のアンが、ドイルに助けを求めてくる。ドイルとボーディが到着したとき、既に彼女は遺体となっていた。ドイルたちがアンの事件を調べるうちに、驚くべき事実が発覚。さらにチャールズ卿の情事を撮影したKGBが、東側のスパイとして情報を流すよう、彼を脅迫する。

<ひとくちポイント>
 情事を撮影されて脅される、という題材は『007/ロシアより愛を込めて』そのままですが、これに売春婦の死の謎やKGBの暗躍をからめ、ラストのコーレイのセリフで見事にCI☆5らしく昇華。アクションシーン自体は少ないですが、テンポの早さと意外な展開の連続で退屈しません。KGBとつながる悪党サイモンを「007シリーズ」のゴーゴル将軍役のウォルター・ゴテル(「ロシアより愛を込めて」にも出演)が演じ、ポン引きの一人で『007/ユア・アイズ・オンリー』の殺し屋ゴメス役のS・カリファが出演しています。

 
★騙すのはキツネとタヌキとどっちが上だ
(Old Dog With New Tricks)
日本地上波放送第41話/本国第1シーズン第3話

<あらすじ>
 刑務所で服役中の兄ヘンリーに面会に来た、弟チャーリー。外へ出たいと叫ぶヘンリーの尋常でない様子に、チャーリーは人質交換で釈放させるという手を思いつく。軍の武器庫を襲撃し、大量のライフル・手榴弾を奪ったゲリラを皆殺しにして武器を横取りし、着々と計画を進めていくチャーリー。だが、手下のひとりビリーが、銃と手榴弾を持ち出し、事件を起こしてしまった。その事件からチャーリーに目をつけたCI☆5は、ビリーの供述やもぬけの殻だったチャーリーの家に残されていたわずかな手がかりから、彼等の目的が、内務大臣を誘拐しての人質交換にあると知る。

<ひとくちポイント>
 CI☆5パイロット版。パイロット版らしく、説明的な台詞が会話の中にうまく盛り込まれてます。日本放送分ではカットされてますが、CI☆5という組織について語るコーレイ部長のシーンもあります。犯罪者に妥協はしないと断言した部長が、ヘンリーに銃を突きつけてチャーリーを脅すどちらが犯罪者かわからないようなあたりは、当時の警察ドラマとは一線を画すハードな展開であったでしょう。

 
 
★臭いものにふたをすればそれですむのか?
(Everest Was Also Conquered)
日本地上波放送第46話/本国第1シーズン第8話

<あらすじ>
 エリザベス女王の戴冠式とエベレスト登頂で巷がわきかえる1953年6月3日、ある事件の証言者だったスージー・カーターが落下死する…。そして時が経ち、元治安警察のサー・アーデンが、いまわの際に、自分がカーターを殺したと告白した。それを聞いたデリントン卿は、CI☆5に調査を命じる。が、カーターの記録ファイルは紛失。そして当事彼女の身辺警護にあたっていた警官が、次々に殺されてゆく。CI☆5は、政界にも顔がきくダービーが裏で糸を引いていると疑うが…。

<ひとくちポイント>
 ショッキングなオープニングや、アーデンのなぞめいた遺言、そして事件の関係者が次々と射殺される展開が、どことなく薄気味悪いエピソード。ドイルとボーディが、ようやくダービーを逮捕した後、真の黒幕が登場してコーレイと対決する二重構造は、CI☆5の定番ですが楽しめます。実際に狩りをせずに、銃を模したカメラで獲物を撮影するだけのハンティングが登場しますが、今観てもなかなか興味深いシーンです。

 
 

★汚職の方程式はイモヅル式に解ける!
(Not A Very Civil, Civil Servant)
日本地上波放送第47話/本国第2シーズン第7話

<あらすじ>
 贈収賄事件で裁判を受けるテンプルブレーク建設。大臣は、CI☆5に裁判の監視を命じる。それを知ったテンプルブレーク建設社長のローガンは、CI☆5に賄賂などの裏工作が通用しないため、大胆な行動に出る。彼は、被告である社員の口を封じ、裁判の陪審員たちに圧力をかけ、ついに裁判で無罪を勝ち取る。しかし、ローガンの動きに気付いたCI☆5は逆襲をはじめる。

<ひとくちポイント>
 今回はコーレイ部長の活躍編。フェンシングのシーンでは軽くボーディを負かし、ラストでは老体にムチうって(失礼)大立ち回りを見せてくれます。格闘シーンが多いのも、本エピソードの特徴。バーや温室、厩舎の前などでドイルとボーディが大暴れします。悪党側のやり口が実に汚くて腹が立ちますが、それゆえ後半のCI☆5の反撃が盛り上がります。
 

★事実とはエッ!ウッソーというものなんだ!
(When The Heat Cools Off)
日本地上波放送第48話/本国第1シーズン第9話

<あらすじ>
 1971年、警官のドイルは、捜査中に相棒を殺し逃亡したヘイドンを捕らえた。そして7年後、ドイルのもとにヘイドンの娘がやってくる。彼女は、ドイルの当時の相棒を射殺した人間は別にいて、ヘイドンは何者かにはめられたのだと主張する。事件に使われた銃がいまだ発見されていないことが気にかかったドイルは、再捜査を決意する。事件の唯一の目撃者であるアパートの管理人を訪れるが、すでに他界。そして犯行当時にヘイドンが逃走したのとはまったく反対の地区の沼から、凶器と思われる銃が発見された。ドイルは、ヘイドンが事件の犯人ではないという供述書を提出しようとするが、コーレイが待ったをかける。

<ひとくちポイント>
 警官の制服姿のドイルを見ることができる、ドイルファンにとっては涙もの(?)のエピソード。思わせぶりなオープニングから、ラストのどんでん返しまで、二転三転する脚本がみごと。ヘイドンの娘のけなげさにほだされて、再捜査を行うのはいいですが、お付き合いまでしてしまうドイルの手の早さはいかがなものかと(笑)。細かい伏線やトリックも張り巡らされていて、ミステリーとしても、なかなか見せる一編です。
 
 
★神を利用して金儲けとはふてぇ了見だ!
(Look After Annie)
日本地上波放送第50話/本国第1シーズン第12話

<あらすじ>
 "労働者キリスト同盟"のリーダーであり、カリスマ的人気を誇るアニー・アービン。過激な論調を敵視する者も多く、過去に狙撃されたこともあった。彼女が英国へ凱旋帰国することを知ったコーレイは、CI☆5で警護することにする。彼女の講演に対する大規模な反対デモが計画され、再びアニーが狙撃される危険が出てきたため、ドイルとボーディが会場の警備にあたる。しかし、アニーを狙撃しようとしていたのは、意外な人物だった。

<ひとくちポイント>
 コーレイ部長の過去の恋が明らかになるエピソード。好きな相手を前にして照れまくる部長の姿が実にキュート。彼女を守るために、部長自ら敵に挑む姿もけなげです(かなりメタメタにやられますが)。上司の恋を実らせようと、ボーディとドイルが影でおせっかいを焼くのも微笑ましいです。こうしたほのぼの描写の一方で、CI☆5部員が殺し屋にあっさり射殺されたり、エゴと欲望に満ちた黒幕の陰謀など、ハード描写もバランス良く加味されています。 

 

☆エピソードについて、さらに詳しく知りたい人はこちらへ!
●Julieさんのサイト「CI☆5 THE PROFESSIONALS」
  http://www.geocities.jp/ci5professionals/

●「CI☆5 THE PROFESSIONALS」内「あらすじ」コーナー
  
(C)2006 Mark One Productions Limited All Rights Reserved.
発売・販売:潟Xティングレイ
企画協力・サイト運営管理:潟tィールドワークス