あのタランティーノが心酔したバイオレンス大作
「さすらいのガンマン」!
 「キル・ビル」のクエンティン・タランティーノ監督が最も敬愛するマカロニの1本であり、「キル・ビル Vol2」のオープニングとクライマックスには、本作「さすらいのガンマン」のテーマ曲が流れました! 40年近くを経ても、なお精彩を欠くことのない、ウルトラ・バイオレンス大作をどうぞ。

★さすらいのガンマン
 野党一団に一族を皆殺しにされたナバホ族の青年ジョーが、野党を一人一人追いつめて倒すバイオレンス。
 監督の
セルジオ・コルブッチといえば「続荒野の用心棒」が有名ですが、本作ではゲリラ戦による悪党殲滅を描いています。
 オープニングの村人虐殺という壮絶な幕開けは、野党一団と主人公の熾烈な戦いが物語の根幹だということを、観客に徹底的に印象付けます。この後は、数十人の野党が分を刻むごとに主人公ジョーに殺されてゆく様が描かれます。正面きって対決するのではなく、ジョーは身を潜め、ナイフやライフルの一撃で敵を倒してゆくのです。「続荒野…」のワイルドさとは異質の、息もできない
重厚なサスペンスと過激なバイオレンスの世界に圧倒されます。
 もちろん、ドラマ部分もしっかりと描かれ、単なるバイオレンス映画とは一線を画した見ごたえのある作品になっています。36年前の作品ですが、今観てもまったく古さを感じさせない傑作です。

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