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さて、「CI☆5」の権利元も判明し、商品化にも光明が差したかと思いきや、異常事態発生!
「売ってもいいけど、すぐに権利金を支払ってね」と、権利元が通達してきたのです。いきなりそんなこと言われても、イレギュラーな出金を企業がすぐに用意するのは、額の大小にかかわらず難しいものです。契約条件の交渉もまとまらないうちから、権利金を払えるわけもありません。しかし、権利元の態度も強固で、交渉自体が決裂しそうな雰囲気すら出てきました。そこでハニッシュ氏が一言。
「じゃあ、私が権利金分を負担しましょう。万一プロジェクトが流れた場合は、私のリスクで権利を引き取ります」
おいハニッシュ、本気か!?
しかし、私財を投げうってまでDVDにしたいという、彼の「CI☆5」への熱い思いにより、スティングレイがついに英断! 『そこまでのパワーを持つ作品なら、どんなに高いハードルであってもクリアして世に出す意義がある』 スティングレイは、そう判断しました。一ファンの心意気に、「諸般の事情からソフト化が見送られて来た数々の名作・傑作を発掘し、ソフト化していくこと」をモットーに掲げるスティングレイが、応えることとなりました。
こうして、スティングレイとハニッシュ氏、つまり企業と個人による異色のジョイント・ベンチャーがスタートすることになったのです! しかも、個人といえども、最近流行っている映画ファンドのような小口の金額ではなく、大口でドカーンといった額の出資です。いや〜がんばったね、ハニッシュ君。
さてここで、ハニッシュ氏からみなさんにご挨拶があります。ちょっと生意気で無礼なヤツですけど、勘弁してやってください。では、ハニッシュ氏、どうぞ!
はじめまして、ハニッシュ(仮名)です。シリンゴ君とは高校の同級生でして…なんて話は興味ないでしょうから放っておいて、今回DVDに出資した酔狂についてお話しを。私は「特捜班CI☆5」が大好きでして、かつて「ミステリチャンネル」で放送されたときの録画も(何話か録り逃しましたが)、イギリスで発売されたDVDも持っております。
ファンの人ならお分かりでしょうが、「CI☆5」を一度観てしまったら、他の(特にアメリカ製の)アクション・テレビシリーズは甘っちょろくて観られなくなってしまうんです。それくらい、ハードでクール、リアリティに富んでいて面白い。他の作品では物足りないんですよ。毎日でも見たいこの作品をDVDにする以外に私の欲求不満を解消する手立てはなかったのです。
で、シリンゴ君から話を聞き、いろいろありまして、結果として自腹を切って出資することにしました。
たしかに「CI☆5」は超メジャー作品というわけではないですから、自分でお金を出してDVD化するのは危険では、という人もいるかもしれない。でも、「CI☆5」が観るべき価値のある作品だ、ということについては絶対の自信を持っています。一部のマニアだけが喜ぶものでなく、誰が見ても楽しめる普遍的な面白さがあると思うんですよ。スティングレイさんは「出資しなくても大丈夫ですよ」と言ってくださいましたが、『個人がリスクをしょってでも世に送り出したい、そこまで凄い作品なんだ』と表明する意味で、敢えて出資させてもらったんです。もちろん、言いだしっぺとして、プロジェクトに責任を負うという意志もあります。
あまり知られてないですけど「攻殻機動隊」なんかも影響受けているんですよね。ですからDVD化すれば、私をはじめとした熱烈ファンには喜んでもらえるだろうし、これをきっかけに「CI☆5」を初めて観る人にも傑作だと受け入れられるはずだと信じています。
こんな私の無謀な挑戦につきあってくださる、スティングレイさん、ありがとうございます。そして、この商品に興味を持ってくださるすべての人に感謝します。予約してくださった人には、さらなる御礼を申し上げます。
今回のプロジェクトで、スティングレイさんと決めたことがあります。それは、この傑作選の発売月末(つまり11月末ですが)時点で、注文・販売の累計が1000セットを超えたら、シリーズ残りのエピソードもすべて商品化すること。1000セットを下回ったら、傑作選だけで終了になります。
企業ですから、最低限の損益分岐がみえないと、続けたくても続けられなくなります。映画でも1作目がヒットしないと続編が作られないのといっしょですね。もちろん、そんな事態にならないよう、スティングレイさんも、フィールドワークスさんも最大の努力をしてくださっています。私も、全エピソードをきちんとした形で商品にしたいと願っています。しかし、商品が継続するかどうかは、みなさんにかかっています。みなさんの暖かい応援を賜りますよう、お願い申し上げます。
最後に。「特捜班CI☆5」は高純度の麻薬です。一度観たら、あまりの完成度の高さに抜け出せなくなりますから、ご注意! あなたが持っている他のアクション・テレビシリーズのDVDボックスを中古ショップに売りたくなっても、責任はもてませんので(笑)。
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表記の統一はしましたが、原文のママで掲載しております。おい、ハニッシュ、最後が矛盾してるじゃねーか。売りたいのか、売りたくないのかはっきりしろ!と私の心は叫んでおりますが、出資者様なので(表面上は)礼儀正しくおつきあいさせていただきます。
さあ、最初のハードルは越えました。「CI☆5」商品化プロジェクトのスタートです。しかし、残りのハードルの目測をちょっとばかし見誤っていたことに気付かされ、関係者顔面蒼白のまま、以下次回!
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